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| ベルティーニ 東京都交響楽団の軌跡 その1 | 2004,8,2 |
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今都響は音楽以外の話題で有名になっている。それは東京都が都響の運営の見直しをすると言えば聞こえは良いが、事実上これまでの都響を解散するような内容なのだ。私はこれを「都響問題」と呼んでいるが、東京フィルと新星日本響との合併問題以来日本音楽界にとっての一大事だと言えよう。現代社会でのオーケストラの有り方が問われているのだ。東京都の調査によれば、確かに一昔前にあったような交響楽運動は鳴りを潜め、「オーケストラ」が是が非でも必要だと言う時代では残念ながらなくなってはきているようだ。 そんな都響にとっては暗黒時代だといえる中、98年からの(05年まで)ベルティーニ時代の都響は(残念ながら・・・)静かな黄金時代にあったといえる。残念ながらその全てを目の当たりにする事はできなかったが、2000年から5年間にわたって行われた「マーラー・シリーズ」を光栄にも全部聴く機会を得て私はそう実感したのである。また、単純ならベートーヴェンあたりだが、マーラーを中心としたことがベルティーニらしい。他のシリーズもやってくれると良かったのだが・・・。
第1回 2000年4/30.横浜、みなとみらいホール マーラー 歌曲集「さすらう若人の歌」 (バリトン;小森輝彦) 交響曲第1番
交響曲第1番の冒頭の音にまず釘付けになった。鋭さと澄み切った音、マーラー独特の音世界の始まりである。この部分で良い演奏か否かがわかる。まるで鳥立ちの通う森のような第1楽章には良い意味の緊張感が満ち溢れていた。最終楽章の音のダイナミクスにも圧倒させられた。欲を言えば中間楽章はもうあとちょっと歌って欲しいと感じた。演奏時間としてはそれぞれ短いがウットリと歌う第2楽章、悲しみとはかけ離れた滑稽な世界の第3楽章と前後楽章にはない独特なキャラクターがある。それを響きに表すのは実に難しいのだ。奏者が単におどける訳にはいかないし・・・。しかしとても満足のいく演奏ではあった。 後半に反して1曲目の歌曲はやや中途半端な出来に思えた。原因は独唱と伴奏の両方にあったといえる。小森氏はまだ若いからなのかこの歌曲を歌いきっておらず、雰囲気もなく同じ調子で、歌詞にも思い入れがあるようには思えなかった。また、伴奏の質は悪くないにしてもマーラー特有の歌曲と響きの絡み合いがなく、上手くサポートしたという印象でしかなかった。オーケストラも鳴りきっておらず、後半の為に音をセーブしているように思えた。 |
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