| せんべい屋日記帳にしてネタ帳 |
時折たまにダベダベする場所。のらりくらりでホンワカパッパ。 |
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更新履歴 |
| 2005,4,13 |
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学園編 プロローグと似て異なるもの |
| 2005,4,2 |
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エピローグ「ROLL」 |
| 2005,4,1 |
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智ある命に鷹の起こした風が吹く Shuffle.7 「Sheep」 |
| 2005,3,25 |
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智ある命に鷹の起こした風が吹く Shuffle.6 「シスター」 |
| 2005,3,21 |
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智ある命に鷹の起こした風が吹く shuffle.5 「夜明け前には」 |
| 2005,3,20 |
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智ある命に鷹の起こした風が吹く shuffle.4 「ロマンチスト・エゴイスト」 |
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| 学園編 プロローグと似て異なるもの | 2005,4,13 |
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毎日繰り返す。毎日を毎日繰り返して、また裏返す。
それが日常というものなのかもしれない。
だけど
その一つ一つが少しずつずれていって
その形が万華鏡のようにきらめく宝石の一つの面だと
気付くのはきっとずーっと後。
私達はいくつもの時を過ぎてもきっと憶えてる。
あなたと二人で居た この学び舎を。
そしてそこで一緒に歩んだ道を。
忘れない。忘れない…。
菊依「あーずみちゃーん♪」
梓弓「おうわっ!?う、後ろから乗っかるこの重みはっ…菊依さん!止めて下さいって…いつもいつもいつもいつも!言ってるでしょう!」
菊依「おやおや♪今日もカリカリさんですねぇ♪でも猫の歯が欠けちゃいそうな気もしますねぇ」
珠「きくえ先輩!そんな事言ったらお姉さまが沸騰したヤカンみたいになっちゃいますよぅ」
菊依「へっへっへぇ、それくらい既にお見通しの助♪というか、それが目的ですしー」
梓弓「あ、貴女という人は…っ!!!くぉのっ!」
菊依「ひょほー♪よっと。ちっちっち、投げ飛ばすなんてはしたないですよー♪」
主将「…スカートの制服で空中回転する方もどうかと思うが…へぶっ!?」
金森「あんたはそれを見るな。ジックリと嘗め回すように凝視するな。意外と趣味が子供っぽいとか思うな。」
主将「…そこまで考えてな…ぐほぉっ」
力石「あーそこのでっかいだけのにいちゃん!菊さんのパンツ見たらあたしが張り倒すからねー」
桃原「そぉですよぉ…菊依さんのー、下着はー、薄手のまーっしろいのだったんですからぁ。そんな事言っちゃったらはずかしぃですよぉ」
一「…ふっ…さすが菊依さん。朝からネタに抜かりないわね…白い三角帯だけでここまで場を沸かせるなんて…。」
梓弓「…菊依さんの友達って…本人に負けず劣らず変人ばっかりですね…ハァ」
菊依「どぉーだ、まいったか、エヘン♪」
梓弓「別にそんな所に勝つ気無いですし」
菊依「あらあら♪」
「うぉーい、皆ー?何やってんだー?」
「そんなところで立ち往生してると皆遅刻しちゃいますよー」
菊依「あっ、はぁーい♪」
梓弓「わ、判ってますよ…全くもう」
菊依「ちいにい様♪」
梓弓「兄さん!」
学校生活の始まり。きっとそれが全ての始まりなんだ。 |
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| エピローグ「ROLL」 | 2005,4,2 |
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都心から少しばかり離れた一角にある喫茶店。 そこには一寸変わったマスターと美味しい香りが在り、気分をやわらげてくれる。 俺の一番落ち着く場所。俺が一番気分のいい場所…。 ポレポレなんてちょっとシャレた名前が良い。半分以上シャレで出来てるだろうけど。 だから、ちょっと眠らせてくれよ…梓弓ぃ…久々に帰ってきたんだから…
「…兄さん、兄さん…?兄さんってば」
長い長い夢を見た。 それは現なようで幻だったのかもしれない。今ではないはるかな昔。 そこで俺はルーツを知ったんだ。この力のルーツを。 クウガの力…超古代の自然科学から生まれた結晶。霊石アマダムから生み出された力は みんなの笑顔を守るため、ただそれだけのために。 そして現代に蘇ったクウガは全てのグロンギを倒した後いずこかに消えて…今ここに居る。
「…で、兄さん、今度は一体何処に行ってきたんですか?」
青年の目の前…長く美しい髪とふちの黒い眼鏡をかけた少女が 片肘を突きながら質問する。 その声は多少呆れが入っており、何度も何度もそういうことをしていたという事でもあった。
「ほらほら兄さん、一体何やってるんですか…」
備え付けのナプキンを数枚取り兄さん、と呼んだ青年の口に当てて拭き取る。 恥ずかしげにモゴモゴと咀嚼を早めたため拭きにくそうに少女はナプキンを動かす。
「兄さん、久しぶりのココのカレーだからって何もガッつく必要なんて無いですよ? カレーは逃げませんし」
少女はため息一つつき、改めて
「…で、今度はいったい何処にいって来たんですか…皆心配してたんですよ?」
「はぁ!?チベットの奥ぅ!?」
少女が声を荒げる。店の奥でマスターらしき人がびくっ、と振り向く。 青年は「あんまり心配かけたくなかったから言いたくなかったんだけど。」と言いつつ にやけ顔で
「うん。新しく見つかった遺跡があったってんで早速行ってみたんだ。」
などと。少女は再び深くため息をつく。
「はぁー…で、収穫はあったんですか?」
「うーん…コレ、と言ったらそれほどないんだけどー…何か妙な記述だけがあったんだよね」
青年は後頭部をぽりぽりと掻きながら記憶を探る。
「妙な記述?」
「何だっけかな…メモメモ…ああ、コレコレ。 『之を見つけた者よ 大気のめぐりを十に十を五つ重ねた周期 命の根源たる 不死の母達が目覚める その時の為にこの社を残す 』…だってさ」
青年の言葉に少女は身を強張らせる。 少々気まずい空気が流れながらも少女は再び問う。
「…また、未確認生命体<<グロンギ>>が蘇るんですか?」
暗い面持ちで少女は訊ねてくる。 数年前…渦中の中にいた青年の妹をやっていただけあってまた首を突っ込まないかと心配であった。だが
「いや…ソレとはまた別のものみたい。あいつらは一応『不死』の存在じゃないし」
青年は関連性を断ち切った。
「…ですね、じゃあ一体何が…はぁ」
少女が一体何度目になるか判らないほどのため息をついたとき、 入り口のベルが静かに鳴らされ、人が入ってくる。
そこには、赤い髪を二つ両端に留めた特徴的な髪型の…梓弓よりも少々年下と感じられる少女が立っていた。 少女は店内を見回し、呼ぶ。
「クウガー、クウガどこー?」
途端、店内に物々しい雰囲気に変わる。
少女は身構え、マスターはカウンターの陰に隠れて、青年はきょとんと。 じっと赤髪の少女を見つめ返す。
「…アンタ?アンタがこの時代のクウガ…?」
少女は青年の顔を見据えて近づいてゆく。 青年達の座る座席に寄る直前、梓弓が行く手を遮る。
「…あなた、一体…」
言いかけて肩を後ろから軽く叩かれる。
「…なんつーか…いかにも待ってましたってタイミングだね」
梓弓を押しのけ、青年は赤髪の少女に相立つ。 二の句を告ぐ前にすばやく赤髪の少女の口が開かれる。
「…アタシから言う事は唯一つ。もう、守らなくても良いからねー」
そして同時に隣の梓弓をちらと見て
「…ま、お幸せに、ね」
にや、と笑った後…そそくさと帰っていった。 まるで竜巻を受けたかのような衝撃にその場にいた全員が唖然とし、 沈黙で空気全てが停滞していた。
「…んで結局さぁ、行かなくて良かったの?鷹」
赤髪の少女が向いた先、木の枝の狭間に少女は…翼ある少女は、居た。
『…あの人は…ユウじゃ、ありませんし。』
にこり、と微笑を浮かべる。
『それに…私は…もう…』
その笑顔の上に、涙があふれ出る。
「…そう、だったね。アンタはもう…戦えないんだもんね」
赤髪の少女は顔を背けながら言う。
『…もう、私は誰とも…戦いたく、無いですから…』
「…じゃあ、また人間として…」
『それも駄目…アンデッドとしての臭いは…姿を真似ただけじゃ、消せない…』
少女達の沈痛な面持ちが重なる。
「…じゃあ…どうするの?」
『…私は…』
翼ある少女は泣き腫らした瞳のまま住処である森林の中へ向かう。 人間が九郎ヶ岳と呼ぶその山中にある遺跡は、かつて少女と戦士が出会い、 愛を育んだ里であった場所だ。
今ではその全てがただの石造りの遺跡となり多数の墓と、空の石棺が置いてあるだけだった。
『ユウ…』
少女はかつての戦士の名を呼ぶ。 たった一つ残っていた空の棺の中にはカラカラに干乾びた衣服のかけらだけが残っていた。
『ゆ…うぅ…うあああ…』
翼ある少女は…再び泣いていた。 愛していた。ただひたすらに愛していた。それを時という逆らい難きものが 押し流してしまっていた。
里にはもはや何も無い。生きているものは、存在しているものは。 そこにはただの一つも…残されてはいない筈だった。
ふと、棺に書かれた碑文が目に入る。 たった一つ…人間の目に見えないほど微細に書かれた文字。
『アズミへ』
と。
『アズミヘ。 コレを見ているときはきっともう俺は生きていない。 なにせずーっと先の話だもんな。 何で書いたかって? なんだか、予感がするんだよ。 何時か…お前が目覚めて コレを読んでくれるって。 だからまた…なんだろう。 もう一度言っておきたかったんだ。 愛してる。 この体が滅びて 魂だけの存在になったとしても それこそ長い長い年月が経ったとしても 俺は 永遠にお前を愛し続けている』
続きなど読めはしなかった。 その瞳はもう既に涙で全てを覆われて見る事も適わないようになっていた。
だから 後ろから誰かが忍び寄ってくる事なんて判らなくて
『…呆気ないな…』
そこには黒い存在が立っていた。 片腕に今だ生暖かい緑色の、不死者共通の血が滴っていた。
『…これが…前回私を苦しめたものの末路なのか…。』
その存在は関心とともに恐怖した。 人間という強大な魂の力を秘めた存在に。
『…人間…か…』
黒い存在は棺に背を向け、歩き出す。
その感情を 『興味』 という人間への憧れを持ったとき 運命が変わりだす。
智ある命に鷹の起こした風が吹く 完
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| 智ある命に鷹の起こした風が吹く Shuffle.7 「Sheep」 | 2005,4,1 |
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里の惨状は、鷹の少女の力により一端で食い止められた。 だが、依然として炎は燃え盛りところどころで熱風が吹き荒れている。 その中で一人。たった一つの希望を持って走る存在が居た。 火の熱さにも屈せず突き進む。戦士とはまた違う戦い。 目指すは唯一つ。勇気を持った…青年へ希望の霊石を渡す事。それが唯一この運命を 打破できる可能性を秘めた存在だから。
ここに、勇気を知る智ある命へ、愛の風を起こした鷹の最後の物語を始めよう。
智ある命に鷹の起こした風が吹く Shuffle.7 「Sheep」
「クウガ…空我、だと…!?」
殺戮者<<ジョーカー>>はよろめきながらも立ち上がり、目の前の戦士を見据える。 赤く、炎の如き胴。黄金に輝く強靭な角。強き意思が秘められた瞳。 それら全てが空我を物語り、戦士としての風格を表していた。
「…来いっ…!これ以上、悲しみを増やさせたりは、しない!!」
構え、呼ぶ。 その拳に、その脚にありったけの力を込めて。
「…ふ…舐められたものだ…っ!」
「…人間如きに」と呟きながら空我へと突進、手刀を繰り出す。 だが空我は引き出された手刀に重なるようにして拳を打ち、クロスカウンターの形で叩きつける。
「ぐ、うっ…!?」
翠晶の賢哲王<<タランチュラミナト>>の緋色のバイザーが剛拳の衝撃で罅割れ、砕ける。 砕けた破片の向こうには可憐にしてミステリアスな少女が居た。 その顔を隠し、退く。
「…貴様っ…!」
殺戮者<<ジョーカー>>片目だけで空我を睨みつける。 しかし、その眼光にひるむ事無く空我は指差し言い放つ。
「これに懲りたら、この里を襲う事をやめて…とっとと行きな!」
その言葉に殺戮者<<ジョーカー>>の顔が歪む。
「…私に…情けをかけるつもりなのか…っ」
既に先ほどの空我の一撃で翠晶の賢哲王<<タランチュラミナト>>の鎧は消し飛び 元のジョーカーの姿へと戻っている。 さらに片腕はアズミに裂かれており、直ちに治る気配は無い。 この情けはジョーカーにとって好条件以上のものだ。 だが
「…ふ…っ、ふざけるなっ…!」
殺戮者<<ジョーカー>>は頭を振り乱して叫ぶ。
「お前達のような下等生物に…私が、この殺戮者<<ジョーカー>>が情けをかけられてたまるものかっ…!!!」
言葉と共に飛び出す。 だが、既に少女の体力は尽き、体は崩壊しかけ…
「う…あああっ!!!」
最後の叫びが木霊する。 もはやその速度は元の状態の半分にも満たない。それどころか徐々に落ちてゆく。 空我の放った一撃…その拳により封印の枷が既に打ち込まれていたのだ。
「あ…あ…あ…」
もはや言葉は言葉にならない。ただの掠れた呻きが風に散る。 そして、封印の文字が胴に浮かび上がる。輝く亀裂が銀の腰巻<<ラウザー>>へと伸びてゆき、到達。 殺戮者<<ジョーカー>>の膝が折れ、倒れ、伏す。その瞳にはもう意思は無く。 空我はただ無言でその遺体ともとれる存在へと近づく。
「…ゴメンな…。せめて、最後は…痛くないように済ませてやるよ…」
空我は、アズミの傍らに落ちていた風の弓剣<<ウェントゥス>>を持ち、念じる。 この少女に苦しみの無い封印を…と。 すると、瞳の色は紫へと変わり同時に鎧が白銀に彩られ縁取りは紫紺。 手に持っていた弓剣は、彼の剣…大地裂く慈愛の剣<<タイタンソード>>へと変化した。
「…くっ!!」
一瞬、悲しみが、怒りが背後で転がっている今はもう翼無き少女の事を思い起こさせる。 だがその一瞬を受け止めて、寝そべった殺戮者だった少女へ剣を突き立てる。
痛む様子も、苦しむ様子も無く、ただ背骨の間を通り抜けて剣が貫通。 封印の力が内部へと浸透し…光の中へ還り、中ほどが割かたれた黒い封印札<<デルスカード>>と 数枚の同種の札が戦士の手へと収まっていた。
朝日が差し込んでいた。 戦いを終えた戦士と少女が村の外れに居た。
少女は青年の胡坐に頭を乗せて来るべき時を待つ。
「…流石に、ここまで傷を負ってしまったら…もう、無理ですね…」
少女はただ一言ポツリと言って、またしばらくの沈黙が流れる。
「…よく、あの状態から復活できましたね…」
たった一つ残った謎を青年へと向ける。
「…ああ。ハクレイが…これをくれたから」
青年の腹。丹田とも言う下腹部より少々上の部分に焼けたようなあざがある。 そのあざの形はまさに霊石の台座<<アークル>>を象り、焼きついていた。
「…霊石<<アマダム>>中にマミが入っていて…それで、俺に新しい力をくれたんだ。…奴等と、戦う力を」
焼きついたあざを撫でて一息
「…一緒に、梟さんとマミの記憶も見せてもらったんだ。長い、長い戦いの記憶を…」
青年は手を広げて乾いてきた自分の血を見る。 そこに少女の手が触れ、堅く結ばれた。
「アズミ。俺…戦うよ。お前の代わりにあいつ等を…封印して、この運命を…叩き潰す。」
青年の手が強く握られる。
「…ごめんなさい。貴方にこんなことを押し付けてしまって…。」
少女の言葉に青年は頭をがむしゃらに振り
「良いんだ。俺が選んだ道だから。…それに、このままにはしてはおけない。 戦いあう運命なんて…おかしいよ。本当は皆笑顔で居たい筈なのに…。 だから…戦わなくちゃ。俺が戦って変えられるなら、やらなきゃいけない事なんだ。」
再び、少女の手を力強く握り締める。 だがその力は徐々に弱まっていく。
「…アズミ…」
見れば、彼の顔はもう涙でぐしゃぐしゃになっていた。
「アズミ…俺…」
言いかけた言葉を少女は人差し指で止め、首を横に振る。
「…良いんです、短くてもこうやってまた一緒に居られるだけで、私は幸せなんだから…」
でも、などと言い返す言葉も力弱く。 その場は悲しみが支配していた。もうすぐ来る今生の別れ。 ひとたび封印されれば彼女は最早この時代で生きることは不可能になる。
少女は、青年のほほに触れる。
「…ユウ…私の為に…戦ってくれて…ありがとう…」
少女の体が徐々に、徐々に光になってゆく。
「貴方の勇気が…私を変えて、私に愛を教えてくれた…」
笑顔のまま
「きっとこの勇気が…私だけじゃなく、皆を…他の子たちを変えていける…」
翼ある少女は 愛を知った少女は
「運命は…自らの手で、切り開くんですよ…」
鳥かごから…飛び立った。
「…やはり、旅立つのか…?」
里の長が一人旅立とうとする戦士の背中に呼びかけた。 振り向いた戦士はもはや数年前とは全く違う。 その風格が、身体が、鍛えられた魂と共に戦士ユウを包んでいた。
「…ああ。あいつらはまだ…ここ以外にも居るはずなんだ」
アズミが一枚のカードへと戻った後。 ユウはさまざまな地方を回って他の不死者<<アンデッド>>を封印しつつ、 その肉体と魂を磨き力をつけていく。
そして、数年後すべての不死者<<アンデッド>>を封印し終えた後 精神体となったマミは希望の霊石<<アマダム>>より分離し 突如現われた謎の石碑<<モノリス>>と共に去っていったのだった。
彼女の最後の言葉 「あの鬼達がまたやってくる」という言葉を信じて里へ帰ったユウは 地底より蘇った謎の一族と戦い続けていた…。
「このあたりの奴等は大体封印できた…けど、あの山の向こうに…恐らくあるはず。 あいつらの…グロンギの寝床が」
ユウは天高くそびえる山々を指差す。
「…戦士の試練の場所の向こうにあるなんて、一寸皮肉かもしれないけど、な」
言って、ユウは歩き出した。お供の馬と ハクレイが新たに作り出した空を飛ぶ機甲虫「ゴウラム」と共に。
「じゃあ、行ってくるぜじっちゃん。」
手を振り、何時もの通りに里を離れてゆく。 里の長も同じようにして手を振って答える。だがその瞳は涙で潤んでいた。
「…何度、何度同じものを見ても…慣れんのう…孫とも言えるものが…離れてゆくのは…」
山頂へと辿り着いたユウはふとアズミの事を思い返す。 初めて会ったのはこの場所。思えば突然過ぎて何がなんだかわからなかったけど。 でも、アイツが教えてくれた。この拳の振るうべき者を。
この世には理不尽な事が多くある。避け様のない運命が沢山ある。 それを突き崩していくのなら相応の力を持って、自分を鍛えて生きていかなきゃいけないんだって。 だから自分は…俺は、戦士、空我となった自分は。
「…こんな、悲しい運命の為に…悲しむ誰かを、もう見たくない。 皆、笑顔でありたいんだ…だから!」
構え、戦う意欲を湧き上がらせ希望の霊石<<アマダム>>を呼び出す。
「見ててくれ、アズミ!!俺の…変身!!」
そして
長い長い時を経て、空我の戦いは伝説となり…
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